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愛宕署管内全域 防犯カメラ 目標300台 出資募る

2012年07月03日

東京タワーやビジネス街・新橋を抱える警視庁愛宕署(東京都港区)管内で、署の呼びかけで企業や団体が資金を出し合い、管内全域の街頭に防犯カメラを設置する計画が進んでいる。二千万円を調達して来春に五十台を設置し、将来は一億円以上を集めて三百台を目標としている。都内に百二カ所ある警察署の管内で歓楽街や商店街などエリアを限定したカメラの設置はあるが、管内全域の街頭をくまなく対象にして設置するのは初めて。

 計画の主体は五月中旬に発足した「愛宕防犯カメラ設置協議会」(曲谷(まがたに)健一会長)。地元企業や建設、パチンコ店などの業界団体、交通安全、防犯などの各協会に加え、管内の連合町会で構成する。

 資金は、一口十万円で賛助金を集める。企業を中心に出資を募る考えで、地元の大企業には署幹部が出向き理解を求めた。

 発案も愛宕署。隣人関係の希薄化で地域のつながりが弱くなった現状を危ぶむ住民の声を受け、犯罪捜査にカメラが大きな役割を果たしている点に注目。協議会の設立を呼び掛けた。署は協議会に加わらないが、メンバー選定や会則、防犯カメラの管理運営規程のたたき台を作成した。

 協議会によると、これまでの会議でカメラの設置場所や費用、画像の管理体制への質問はあったが、プライバシーなどを理由に設置に消極的な意見はないという。

 規程では、協議会内に設ける委員会がカメラを維持・管理。画像は原則、犯罪の捜査に必要な場合のみに活用する。設置場所は、委員会が必要と認めた場所に設置するとしているが、署が過去の犯罪発生状況などを参考に委員会に提案することになるという。

 署が把握する管内の街頭防犯カメラは現在、汐留地区に六十八台、JR新橋駅周辺に八十三台。いずれも住民らでつくる協議会がそれぞれ二〇〇二年、〇四年に設置し、管理運営している。

 協議会の曲谷会長(87)は「昔は隣に一声掛ければ家の鍵を閉めないで出掛けられた。今は地域のつながりが弱くなり、頼るのは防犯カメラしかなくなった」と話した。

 地元住民の主婦小原洋子さん(57)は「設置してもいいけど、見るのは何かあった時だけにして」と注文。愛宕署管内に転入予定の大学教授助手谷口はるさん(31)は「監視されているみたいで嫌。カメラは大通りの設置だけで十分」と話した。

<愛宕署管内の犯罪> 昨年一年間の刑法犯認知数は八百三十七件。うち屋外での窃盗が五百三件で最多だった。今年の認知数は五月末で三百六十二件で、百二署の中で六十六番目。 

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