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防犯診断 専門家の助言で安心感

2011年08月26日

マンションの防犯対策について、専門家が点検、アドバイスする「防犯診断」が広がっている。各マンションは、診断結果を、防犯カメラなどの設置や、大規模修繕の際の防犯設備の見直しなどに生かしている。

 診断は、建物の設計や設備に精通した「防犯設備士」らが所属する民間団体、警察や防犯協会などが行っている。

 東京都中央区の築13年のマンション(14階建て、49戸)は空き巣や自転車盗難の被害があり、昨年5月、区の補助制度を利用し、防犯診断を受けた。適切な位置に、防犯カメラを増設したいと考えたためだ。

 防犯業務に携わる会社で作るNPO「東京都セキュリティ促進協力会(東セ協)」(東京)の防犯設備士2人がマンションを訪れ、住民と共に約1時間かけて点検。防犯設備士から駐車場などへのカメラ設置を提案された。既設の防犯カメラの配線がむきだしになり、切断される恐れがあることも指摘された。

 このマンションでは今年3月、エレベーター内や駐輪場など計4か所にカメラを増設し、むきだしの配線も補修した。管理組合理事長の宮崎節子さんは「専門家からの指摘で、効率的に防犯対策ができ、安心感が増した」と話す。

 岐阜市内の築19年のマンション(8階建て、32戸)は、一昨年2月、大規模修繕で防犯機能を強化するため、防犯診断を依頼。実施した「日本防犯住宅協会」(名古屋市)のアドバイザーからは、「防犯カメラよりも、侵入経路を断つことが急務」と指摘された。半年後、指摘通り、外階段の手すりを乗り越えて侵入できないよう格子をはめ、外階段横の排水管を伝って侵入できないようガードを付けた。

 大規模修繕委員長で、マンション管理士の馬渕裕嘉志(ゆかし)さんは「診断がなければカメラを設置して終わっていたかもしれない。診断で住民の防犯意識も高まった」と話す。

 警察庁の統計によると昨年、共同住宅で起きた侵入窃盗は2万7291件。窓からの侵入が最も多い。4階建て以上の共同住宅の侵入では、無施錠(約36%)、ガラス破り(約35%)が多く、鍵のこじ開けが次いだ。侵入強盗も4階建て以上の共同住宅で80件発生した。

 防犯機能を充実させたマンションを認定する制度も広がっている。「外部から侵入しにくい」「オートロックや2重ロック」などの基準を満たせば「防犯優良マンション」「防犯モデルマンション」などに認定される。「日本防犯設備協会」(東京)によると、19都道府県に認定制度がある。

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